帯広電力様 料金改定のご提案

PROPOSAL / 2026.10.02

料金改定のご提案

託送料金改定への対応と市場価格リスクへの備え

帯広電力株式会社 御中
2026年10月2日
最適グループ 岡山電力
BACKGROUND & PURPOSE / 背景・目的

背景・目的

2026年11月の託送料金改定を機に、料金体系と燃料費調整のあり方を見直すご提案です
背景

託送料金の改定

2026年11月、託送料金が改定(基本料金が約1.5〜1.6倍)

燃料費調整の運用

帯広電力様の燃料費調整額は、ほくでんが毎月公表する単価をそのまま使っている

見直しの狙い

収支の改善

託送料金の値上がりで赤字にしない

調達の実態との整合

電源コストと料金の連動性を高める

安定した運用

ほくでん側の改定に左右されにくくする

説明しやすさの向上

算定根拠を自社で持つ

料金単価の改定と市場価格調整額の新設は、どちらも約款の変更とお客様への周知が必要です。1回の改定でまとめて行うことをご提案します。
CURRENT STATE / 現状の仕組み

現状の仕組み

燃料費調整は、ほくでんが公表する単価をそのまま使っています
ほくでんが毎月
「燃料費調整単価」を公表
→
帯広電力様が
公表単価をそのまま使用
→
お客様の請求
(燃料費調整額)に反映
一方で、帯広電力様の電源コストは市場価格(JEPX)に連動しています。燃料費調整とは別々に動きます
CURRENT STATE / 現状の評価

今の料金設定の良い点

今の料金はほくでんより安く、通常の月であれば粗利も確保できています

お客様にとってのメリットが大きい

ほくでんより安い

3.5%電灯B
11.8%電灯C
8.2%動力

通常の月は粗利を確保できている

2026年3月(調達単価12.89円)の粗利率

10.6%電灯B
10.2%電灯C
15.2%動力
CURRENT STATE / 現状の評価

調達単価の上昇と粗利率の低下

3月後半からの中東情勢の影響で調達単価が上がり、粗利率は10.2%から3.1%まで低下しています(電灯C)
3月後半〜 中東情勢の影響
10.2%
3月12.89円
8.0%
4月13.59円
7.4%
5月13.75円
4.9%
6月14.56円
3.1%
7月15.12円
11月より前の料金・託送料金で計算。燃料費調整は−9.63円/kWh(ほくでんと同額)、想定顧客は電灯C 10kVA・1,000kWh。
CURRENT ISSUES / 現状の課題

現状の課題

良い点がある一方で、今の料金には3つの課題があります

託送料金の分は、設定した時点から赤字

電灯の基本料金が、託送基本料金を下回っている(電灯C:203.30円 < 295.90円)。11月の値上げで差がさらに広がる

→ Part 1

市場価格は上がる傾向

中東情勢などの影響で、調達単価は3月の12.89円から7月の15.12円まで上がっている

→ Part 2

市場価格の上昇に対応する仕組みがない

燃料費調整はほくでんと同額のため、市場価格が上がっても料金に反映されない

→ Part 2
「ほくでんより安い」「通常時は粗利を確保」という今の良さを活かしながら、料金改定を行うことをご提案します
PART 1 / 託送料金改定

託送料金改定の概要

2026年11月1日から北海道の託送料金が値上がりします。上がるのは基本料金部分だけで、従量料金は変わりません
基本料金が約1.5〜1.6倍に
区分改定前改定後差
電灯(主開閉器契約)基本料金 円/kVA236.50381.70+145.20
電灯(実量契約)基本料金 円/kVA295.90477.40+181.50
動力(実量契約)基本料金 円/kW664.401,006.50+342.10
従量料金は変更なし(電灯 8.24円/動力 4.46円 円/kWh)
託送料金とは、送配電ネットワークの利用料金(北海道電力ネットワークが設定)。帯広電力様の電灯Bは主開閉器契約、電灯C・動力は実量契約の単価が適用されます。
PART 1 / 託送料金改定

ほくでんの料金改定

ほくでんも託送料金の値上がりを受けて、基本料金を大きく値上げしました(電灯 +36.9%、低圧電力 +19.0%)
区分現行改定後差
従量電灯B・C 基本料金 円/10A・kVA418.00572.10+154.10
従量 〜120kWh 円/kWh35.6935.77+0.08
従量 〜280kWh 円/kWh41.9842.06+0.08
従量 280kWh超 円/kWh45.7045.78+0.08
低圧電力 基本料金 円/kW1,413.061,681.02+267.96
低圧電力 従量 円/kWh28.9529.03+0.08

電灯B(30A・300kWh)

11,533円→12,019円

+486円(+4.2%)

電灯C(10kVA・1,000kWh)

42,634円→44,255円

+1,621円(+3.8%)

動力(10kW・500kWh)

25,881円→28,600円

+2,719円(+10.5%)

想定顧客の月額請求額の変化(ほくでん)。出典:北海道電力 電気料金単価表(2026年11月1日実施)
PART 1 / 託送料金改定

帯広電力様の基本料金と託送料金

電灯の基本料金は、改定前から託送基本料金を下回っています。改定後は、その差がさらに広がります
メニュー 帯広電力様の基本料金 託送(改定前) 差(改定前) 託送(改定後) 差(改定後)
電灯B円/10A 203.30 236.50 −33.20託送料金を下回る 381.70 −178.40
電灯C円/kVA 203.30 295.90 −92.60託送料金を下回る 477.40 −274.10
動力円/kW 1,029.90 664.40 +365.50 1,006.50 +23.40ほぼゼロ
差=帯広電力様の基本料金 − 託送基本料金(1kVA・1kWあたり、税込)。マイナスは、基本料金で託送料金を回収できていない状態です。
PART 1 / ご提案

ステップ1:赤字にならない最低ラインの改定

まずは、託送料金の値上がりで赤字にならない最低ラインまで、基本料金を改定することをご提案します
基本料金 =「改定後の託送基本料金」と「現行+託送の値上がり分」の高い方従量単価・燃料費調整は据え置き
メニュー基本料金(現行 → 改定案)粗利(1件・月)ほくでんより
電灯B203.30 → 381.70(+178.40)+378円 → +477円2.9% 安い
電灯C203.30 → 477.40(+274.10)+1,164円 → +2,090円8.8% 安い
動力1,029.90 → 1,372.00(+342.10)+2,275円 → +2,275円4.9% 安い
  • 1電灯の基本料金が託送料金を下回る状態を解消できる
  • 2改定後も、ほくでんより安い水準を保てる
PART 1 / ご提案

ステップ2:さらなる改定の検討

ステップ1で基本料金を改定したうえで、従量単価と燃料費調整の改定も検討するべきです
ステップ1 基本料金の改定 必須
託送料金の値上がりをカバーする最低ライン
→
ステップ2 従量単価・燃料費調整の見直し 検討
利益の確保と、市場価格の変動への備え
ステップ2が必要な理由

ステップ1は赤字を防ぐ最低ライン

利益を確保するには、従量単価の見直しも必要

→ 試算ツール

市場価格が上がると赤字に転じる

今の料金には、市場価格の上昇に備える仕組みがない

→ p.13

燃料費調整では市場の高騰をカバーできない

ほくでんと同額のままでは、上昇分を回収できない

→ p.12
市場価格の変動への備えは、Part 2でご説明します。
PART 2 / 燃料費調整と市場価格のリスク対策

燃料費調整をほくでんに合わせるだけのリスク

帯広電力様の電源コストは市場価格(JEPX)に連動していますが、ほくでんの燃料費調整は輸入燃料価格で決まるため、市場価格が高騰してもカバーできません
市場価格JEPX
↑
電源コスト上昇
輸入燃料価格原油・LNG・石炭
→
燃料費調整ほくでんに連動
動きがずれる ―― 市場価格の高騰分は「カバーされない部分」として残る
高騰した月は、上がった分を帯広電力様が負担することになります。燃料費調整:燃料の輸入価格の変動を毎月の料金に反映するしくみ。JEPX:日本卸電力取引所。電気を売買する市場。
PART 2 / 燃料費調整と市場価格のリスク対策

市場価格が上がると粗利はどうなるか

燃料費調整をほくでんと同額にしているため、市場価格が上がると赤字になります
電灯C(10kVA・1,000kWh)の設定:基本料金 477.40円/kVA / 従量単価 41.02円/kWh / 燃料費調整 −9.63円/kWh(ほくでんと同額)
市場価格が
16.87円
を超えると赤字
今の市場価格 15.12円 から、あと+1.75円
市場価格粗利(電灯C・1件・月)
15.12円今+2,090円
16.87円分岐点±0円
17.00円−155円
20.00円−3,739円
市場価格=電源単価(円/kWh)。ステップ1の料金が前提。原価の前提は参考資料のとおり。
PART 2 / 燃料費調整と市場価格のリスク対策

リスクへの対応策は2つ

対応策は、燃料費調整を見直す「独自の燃料費調整」と、新たに追加する「市場価格調整額」の2つです
① 独自の燃料費調整② 市場価格調整額
しくみ自社の調達実態に合わせた算定式で燃料費調整を計算市場価格が基準価格を超えた月だけ、超えた分を請求
良い点電源コストの実態をそのまま反映できる普段の請求額は変わらず、高騰時だけ効く「保険」
検討が必要な点算定式の設計・約款変更が必要基準価格の設定、毎月の算定・運用体制が必要
どちらか一方、または組み合わせでの検討が可能です
PART 2 / 燃料費調整と市場価格のリスク対策

岡山電力・エネラボの取り組み

当社グループでは、市場価格の変動に備える仕組みを料金に組み込んでいます
岡山電力
独自の燃料費調整
独自の基準燃料価格をもとに、燃料価格の変動を料金に反映
還元26,000円/kL 未満
請求26,000円/kL 超過
基準:平均燃料価格 26,000円/kL(貿易統計ベース:原油・LNG・石炭の加重平均、3か月の実績)
平均燃料価格が基準を上回った月は請求、下回った月は還元(上下両方向)。平均燃料価格が1,000円変動するごとに、1kWhあたり24銭5厘
エネラボ FF
電源調達費(市場調整)
市場価格の変動を「電源調達費」として料金に反映
還元〜6.00円
調整なし6.00〜10.50円
請求10.50円〜
北海道エリア・税抜
市場価格が請求基準値を上回った月は請求、還元基準値を下回った月は還元(上下両方向)
なお、託送料金は、当社として基本料金・電力量料金にそのまま反映する、という考え方です。
PART 2 / ご提案

市場価格調整額のしくみ(ご提案)

市場価格が基準価格を超えた月だけ、超えた分をお客様にご負担いただき、高騰時の赤字を防ぎます
請求なし(市場価格 ≦ 基準価格)
超えた分だけ請求
例:基準価格 16.00円/kWh超過分のみ
市場価格調整単価 =(その月の平均市場価格 − 基準価格)÷(1 − 損失率)× 1.1基準価格は赤字ラインから逆算(例:電灯Bの赤字ライン16.45円 → 基準価格16.00円)
市場価格粗利(調整額なし)粗利(調整額あり)
15.12円+2,090円+2,090円
20.00円−3,738円+1,039円
他の電力会社・地域電力でも導入されています
関西電力(高圧・特別高圧/2024年4月〜) 北海道電力(高圧・特別高圧) 大阪ガス(低圧・家庭向けメニュー)
出典:関西電力「特別高圧・高圧分野の標準メニューの見直し」biz.kepco.jp/elec/kaitei2024//北海道電力「市場価格調整の方法」hepco.co.jp/business/price/market_price/method.html/大阪ガス「市場価格調整単価について」home.osakagas.co.jp/energy/electricity/marketlinked/
PART 3 / 改定の進め方

見直しの全体像

料金改定と燃料費調整の見直しは、6つのフェーズで進めます
STEP 1

制度設計

改定単価・燃料費調整の方式・市場価格調整額の基準を決める

STEP 2

影響試算

お客様への影響と、過去の市場価格での検証

STEP 3

約款・法務

料金表と条項の改定、定型約款変更の手続き

STEP 4

システム対応

請求への反映と、毎月の計算ツール

STEP 5

運用体制

毎月の算定・承認・ダブルチェック

STEP 6

お客様への周知

お知らせ文とFAQ

各フェーズの詳細は参考3のとおりです。
PART 3 / 改定の進め方

本日ご確認したいこと・Next Step

本日ご確認したいこと
  • 1改定の方針(ステップ1・ステップ2)
  • 2燃料費調整の方式(ほくでん準拠/独自)と、市場価格調整額の導入
  • 3現行の約款の燃料費調整条項の原文(ほくでんのどの公表値を、どう使っているか)
  • 4ほくでんの単価の取り込み方法と、請求システムの仕様
  • 5約款変更に必要な周知期間と手続き
Next Step
  • 1改定案の単価と方式を確定し、お知らせ文の作成に着手
  • 2過去の市場価格の実績で、市場価格調整額の発生頻度を試算
  • 3各フェーズの担当と期限を決め、次回の打合せで確定
REFERENCE 1

単価の新旧一覧

区分改定前 / 現行改定後差
託送料金(北海道電力ネットワーク)
電灯B(主開閉器)基本料金 円/kVA236.50381.70+145.20
電灯C(実量)基本料金 円/kVA295.90477.40+181.50
動力(実量)基本料金 円/kW664.401,006.50+342.10
従量料金(電灯 8.24/動力 4.46 円/kWh)変更なし
ほくでん 規制料金(税込、燃調・再エネ除く)
従量電灯B・C 基本料金 円/10A・kVA418.00572.10+154.10
従量電灯B・C 1段階(〜120kWh)35.6935.77+0.08
従量電灯B・C 2段階(〜280kWh)41.9842.06+0.08
従量電灯B・C 3段階(280kWh超)45.7045.78+0.08
低圧電力 基本料金 円/kW1,413.061,681.02+267.96
低圧電力 従量料金 円/kWh28.9529.03+0.08
ほくでんの請求額の変化(モデルケース・月額):電灯B +486円(+4.2%)/電灯C +1,621円(+3.8%)/動力 +2,719円(+10.5%)
出典:北海道電力ネットワーク 託送供給等約款の改定(2026年11月1日実施)/北海道電力 電気料金単価表(2026年11月1日実施)
https://www.hepco.co.jp/wheeling_fee_revise/pdf/revise_unitprice_regulated.pdf
REFERENCE 2

試算の前提

想定顧客:電灯B 30A・300kWh / 電灯C 10kVA・1,000kWh / 動力 10kW・500kWh(いずれも月間)
請求額 = 基本料金 + 従量料金 + 燃料費調整額 + 再エネ賦課金(+ 市場価格調整額)
原価 = 託送料金(基本・従量)+ 電源価格 + 容量拠出金 + 再エネ賦課金
電源価格 = 電源単価15.12円/kWh ÷(1 − 損失率7.9%)× 1.1 + その他原価1.001円/kWh = 19.06円/kWh
市場価格調整単価 =(電源単価 − 基準価格16.00円)÷(1 − 損失率7.9%)× 1.1(基準価格を超えた月のみ)
燃料費調整単価:−9.63円/kWh(ほくでんと同額)、再エネ賦課金:4.18円/kWh、容量拠出金:2.00円/kWh
電源単価(市場価格)は毎月変わるため、実際の粗利は月によって変動します。
REFERENCE 3

各フェーズの詳細

フェーズ主な検討・対応内容
① 制度設計算定方式の決定(CIF価格ベース/JEPX連動/他社事例参考等を比較。独自の燃料費調整・市場価格調整額の両方を検討対象とする)・基準価格や算定期間、反映タイミングの決定・算定式の明文化
② 影響試算過去の市場価格・燃料価格の実績によるバックテスト・お客様への影響試算(値上がり/値下がりの分布、平均・最大インパクト)・自社の電源調達コストとの連動性の検証
③ 約款・法務燃料費調整・市場価格調整額の条項改定・定型約款の変更(民法548条の4に基づく周知期間の確保と変更の合理性の担保)・電気事業法に基づく説明・書面交付への対応
④ システム対応ほくでん単価の取込方式の見直し・独自算定に基づく月次計算ツールの構築・請求システムへの新単価反映・移行時の新旧方式の並行計算と突合検証
⑤ 運用体制毎月の算定・入力・承認フロー(担当者・承認者・締切)の整備・算定に必要なデータの入手ルーティン化・ダブルチェック体制の構築
⑥ お客様への周知周知文の作成(HP・マイページ・書面/メール)・コールセンター向けFAQ・想定問答の整備・周知タイミングの決定(約款上必要な予告期間を踏まえる)
1 / 21
Rate Revision Simulator

帯広電力様 料金改定 試算ツール

託送料金改定(北海道電力ネットワーク 2026年11月1日〜)対応 / 金額はすべて税込

Cost Assumptions

原価の前提

市場価格は毎月変わるため、試算する月の値を入力してください
電源原価(損失・税込換算後)
-
電源原価 = 電源単価 ÷ (1 − 損失率) × 1.1 + その他原価。託送料金・容量拠出金・再エネ賦課金を加えたものが原価の合計です。
Rate Table

料金単価の比較

詳細設定(託送・ほくでん・帯広電力様の単価を一覧で変更する場合)

帯広電力様 料金

託送料金(北海道電力ネットワーク)

電灯B(アンペア契約)は主開閉器契約、電灯C・動力は実量契約の単価を適用

ほくでん 料金規制料金(改定後は2026/11/1実施分)

・電灯Bの基本料金は10Aあたりの単価で、契約アンペア÷10を乗じて計算します。ほくでんの電灯B・Cは3段階料金(〜120kWh/〜280kWh/それ以上)で計算します。
・請求額=基本料金+従量料金+燃料費調整額+再エネ賦課金。原価=託送料金(基本・従量)+電源価格+容量拠出金+再エネ賦課金。燃料費調整額は原価に含めません(既存シミュレーターと同じ計算式)。
・想定顧客・単価の入力値はこのブラウザに保存されます。